心の風景

静寂

桜井織子さんが見たものや身近な人々について織子さんの想いが綴られています。

識子さんの心に残っているテレビ番組のお話です。ガーナに住む貧しい兄弟のお話です。識子さんはこの兄弟を見て「人間は、尊く、崇高なものなのだ」と感じておられます。

識子さんの元夫さんは貧しい家庭で育ちました。その経験から子どもの時の貧乏はできたらしない方がいいという考えです。でも識子さんから見ると、お金に苦労してきた子は、物事をしっかり考える能力が早くから身についていると感じるそうです。

識子さんがたまたま見たテレビでお坊さんの法話です。すべてのことが関係を持って存在している、これが仏教の考え方だそうです。そこから、識子さんは時間軸についても同じことが言えるのではないかと考えておられます。

中学生の少年の話です。心優しい少年が親を思いやって嘘をついてしまいます。そのことが長い間心の傷になっていたそうです。誰でも辛すぎて封印してしまっている出来事があるのではないでしょうか。誰かに話して思いっきり泣いてから、当時の自分に声をかけてあげるとしたら・・・と考えてみるのもいいかもしれません。

「大峯千日回峰行」 という、吉野山で行をされた、塩沼亮潤さんという大阿闍梨の本の内容を紹介されています。千日回峰行ってこんなにも過酷なのかと驚きます。そして、私も反省しました。不平不満を言う前に与えられているものに感謝するべきだなと思います。